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- 今さら聞けない、Linuxって何者?そのメリットは?
はじめまして。吉政創成でアシスタントをしている菱沼と申します。
この度、「初心者がLinuxを学んだら」をテーマとしたコラムを担当することになりました。
私は社会人になってからずっとIT業界にはおりますが、技術畑とは全く無縁の道を歩んでいます。なので、IT用語を耳にしたことはあっても、その詳細を理解しているとは言えません。うっかり技術話になってしまったときには、ある程度のレベルを超えたあたりから、うふふと誤魔化すか、聞き流す始末です。
そんな状態の私に、Linuxの学習コラムのお話を頂いたと聞いた時には、「LinuxってあのLinux??範囲広くない?初心者向けってどこまで?」と困惑しました。ですが、せっかく頂いた機会。技術者の方々と、今後うっかり技術話に突入してもちょっとくらいはついていけるようにはなりたいなと思います。
また、これからインフラエンジニアを目指すという方にとっては必須の知識だと思いますので、超初心者です!という方はぜひお付き合い下さい。それ以外の方はどうぞ生温かい目で見守って頂ければ幸いです。
さて、何の道しるべもなく学習すると呆然自失になるのは必至なので、「さわって学ぶLinux入門テキスト/赤星リナ氏著(マイナビ出版)」にお世話になります。(ご承諾ありがとうございます!同書の表紙に書かれている「つまずかせずに最後まで」という言葉がとても心強いです。) こちらのテキストでは、Linuxの試験(LPIC、LinuC、Linux+)の合格に必要な知識を学習することができます。まずLinuxの環境を自身のPCに立ち上げるところから始まりますが、今回は初回ですので、Linuxってそもそもなんだっけ?のところから整理したいと考えています。
■そもそもLinuxって何者だ。
過去に「OSはLinuxで!」という言葉を何度か聞いているので、LinuxはWindowsやmacOS、Androidと同じOSであり、無料で使えるということは知識としてありました。 ただ、よく出てくるワードではあるものの、私の中で「Linux=サーバ用」というイメージが強く、Windowsなどとは違い、自分が触ることはないものだという認識であったため、深堀したことはありませんでした。Linuxの概要と歴史について、テキストにはこのように記述されていました。
P.18
Linux(リナックス)は、WindowsやmacOS、スマートフォンで使われているAndroidやiOSなどとおなじOSの1つです。基本的にコンピュータはOSがないと動きません。
P.22
1991年にUnixを参考にリーナス・トーバルズ氏によって新しく開発されたのが「Linux」です。(中略)オープンソースソフトウェアとして公開されたことで、元となったプログラムは誰でも見ることができるだけでなく、自由に使ったり、書き換えることができました。変更したプログラムは無料で自由に再配布され、ネットワーク上では有志の技術者によって改良を重ねた便利なプログラムが次々とうまれ、普及していきました。
(中略)研究開発やサーバマシンなどで幅広く利用されています。
オープンソースだからこそ、多くの技術者が関わり、成長しているOSなんですね。 個人的なイメージとして持っていたサーバ用については、実際は他のOSと同様に個人のPCで使うことも、手元にあるWindowsやmacとの共存も可能ということも理解しました。(Windowsの場合は注意点があるらしいですが、いまは割愛。)
■Linuxの強みはオープンソースであること?
ただ、ここで疑問。わざわざLinuxにする必要(メリット)は何か?という点です。
テキストから読み取れたLinuxの利点は次にあげるものでした。(P.20・22辺り)
- WindowsやmacOSと比較するとLinuxはソフトウェア(無料)の自由度が高い
- 無料で利用できる
- オープンソースだから、プログラムを目的に応じて書き換えることができる
- 有志の技術者によって改良された便利なプログラムが共有される
他にも利点があるのかと検索してみたところ、次の項目があげられていました。
- Linuxをベースにした新たなOSを開発できる(例:Android)
- 動作が速い
- プログラミング言語を利用するのに優れている
引用:【初心者向け】3分でわかるLinuxでできることまとめ 10選|エンジニアの入り口
■メリットとデメリットは表裏一体?
ふと浮かんだのは、オープンソースであることが強みである反面、Windowsやmacとは違い、メーカーの保証やサポートなどを受けられるわけではないので、運用面で困らないのかという疑問です。
さて、ここでちょうどよく私の目の前にインフラエンジニアがいたので、運用面でLinuxを選ぶ利点に関する疑問をブン投げてみました。返答をざっくりまとめてみるとこういう点がいいそうです。
・トラブル対応って困らないの?
Linux)システムログを出してくれる。そのログを頼りにググると、他の技術者によるナレッジが共有されていることが多く、対処方法がわかることが多い。
Windows)ブラックボックスなため、ほとんどのケースでサポートに問い合わせをしなければ対処できないことが多い。イベントログを見てもよく解らないことが多く、ググっても解る可能性が低い。運用側としてできることがほとんどない。
・他に運用面でのメリットある?
Linux)いまはクラウド時代、インスタンスを複製(拡張・追加)した時に、無償だからライセンスを考慮する必要がないため管理が楽。
Windows)インスタンスを複製した後に初期化と、別のライセンスを再登録しないといけないから面倒。
などなど。
というわけで、オープンソースであることが必ずしもデメリットになるわけではないようです。
ただ、金融系など、サービスが停止してしまうことで重大な問題が発生してしまうようなシステムの場合、Windowsなどの有償ライセンスで作られることが多いようです。
ただ、最近はクラウド上のサーバOSはWebサーバを中心に過半数以上がLinuxで構築されており、今後ますますシェアが伸びていきそうです。Linuxを理解しているエンジニアでないと保守が難しいため、ネットワークエンジニアの活躍の場として広がっていきそうです。
このテキストではLinuxのインストールからスタートしており、0から勉強できるので、この機会を生かして、きちんと勉強してみたいと思います。
では今回はコチラで終了です。お読みいただき、ありがとうございました。