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- 重宝されるインフラエンジニアになるために - 小さなタスクを積極的に拾おう (2)
重宝されるインフラエンジニアになるために - 小さなタスクを積極的に拾おう (2)
こんにちは。株式会社パイプラインの濱田です。
前回は小さなタスクを拾うことについて、その大切さとメリットについて考察しました。
まとめると以下になります。
- 小さなタスクを拾うことで、初級エンジニアでもすぐに業務貢献ができる
- 大きなタスクも小さなタスクの積み重ねである
- 積極的に小さなタスクを拾うことで、他メンバーの負荷を下げ、チームの進捗に貢献できる
- 小さなタスクを拾う習慣をつけると、気が利くという評価に繋がり、さらに自身も業務に詳しくなれる
さて、今回はエンジニアが忌み嫌うコンテキストスイッチとどう付き合うか、について掘り下げてみたいと思います。
コンテキストスイッチとは
コンテキストスイッチとはコンピューター用語で、Wikipediaによると以下のように解説されています。
コンテキストスイッチ (context switch) とは、複数のプロセスが1つのCPUを共有できるように、CPUの状態(コンテキスト)を保存したり復元したりする過程のことである。(後略)
マルチタスクを時分割したり、割り込み処理をしたりするのに必要な機能なのですが、人間も無意識の行動でコンテキストスイッチをパタパタさせています。
例えば、メールを書きながら電話を取ったり、電話が終わったらまたメールを書く作業に戻ったりなど、思考の割り込みは日常的に発生するのです。
なぜエンジニアは思考の割り込みを嫌うのか
私の気持ち悪がられる特技に、メールなどの文章を打っているときに話しかけられても嫌な顔をせず、話しかけた人のほうを向いてきちんと会話しながら文章打ちを続けられる(そしてTypoが少ない)、という役に立つんだか役に立たないんだかわからないスキルがあるのですが、さすがに1分以上会話が続きそうならメールを書く手を止めます。
メールくらいなら、送信ボタンさえ押さなければやり直しが効くのでよいのですが、集中してコードを書いていたりサーバー設定していたりするときに話しかけられるのはストレスが溜まりますし、いちど中断された集中力を取り戻すのに、少なくない時間とエネルギーを消費するのです。なので、エンジニアは割り込みを嫌います。
おおよそエンジニアに対して降りかかる割り込みは
- 上司
- 電話
- 障害アラート
ですが、この辺を拾ってもらえるだけでも非常にありがたいです。
もっとも、集中しているエンジニアに上司が割り込むのは、上司のほうに改善の余地があると思っていますが。電話や障害アラートは待ってくれないので、こればかりは受け取った側が緊急度と優先度を判断しなければいけません。
割り込みタスクを拾うために必要なスキルとは
割り込みタスクを拾うために必要なスキルとは、
- 積極性
- 観察力
- 検索力
とりあえずこの3つがあればだいたいのイレギュラーはカバーできます。
積極性と観察力はその目的において非常に似通っているのですが、「気配り」「目配り」「思いやり」この3つの要素が要求され、かつ、積極的すぎないことが重要になります。どんなに積極的でも、「何かすることありませんか?」と集中している人に対して聞いて回っていたら、嫌がられますよね。
また、どんなに積極的で手伝いたい気持ちがあっても、その仕事に必要な手順を1から聞かなければならないとなると、「いや私がやるから黙っていて」と言われてしまいかねません。ある程度自律的に動くためには検索力が必要です。
検索力には2つの段階があって
- 知りたいこと、達成しなければならないことを言語化する能力
- 正しい情報源へたどり着く能力
という順番になります。
そもそも検索したい言葉を知らなければ検索しようがありませんし、検索結果の真贋を判断しようもありません。
何かしら知りたいことについて、一次ソースに当たることができれば最高ですが、決して二次ソースを根拠にしてはいけないということはありません。二次ソースのほうが実用性の高い書き方をされていることが多く、一次ソースを補完する役割もあるからです。ただし、二次ソースは複数のソースから比較・判断するようにしてください。
まとめ
- エンジニアは思考の割り込みを嫌う
- 集中しているエンジニアの割り込みを防ぎ、積極的に拾ってくれると非常にありがたい
- 割り込みタスクを拾うのに必要なスキルは「積極性」「観察力」「検索力」
さて、ここまで私のコラムを読まれた方は、ある程度のルーチンワークをこなせるようになったかと思います。
次回からは、障害対応の取り組み方について取り上げてみたいと思います。
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