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- 企画を身に着けて、実現力の高い技術者になろう その3 ロジックフローと転職時に使用した企画書紹介
こんにちは。AltX様でコラムを連載している吉政創成の吉政でございます。
前回、技術力×企画力でエンジニア力を上げるべく、「鳥瞰力と鳥瞰マップ」をご紹介しました。前々回で紹介した「ロジックの三角形」を使って企画書の骨子を作る際に「鳥瞰力と鳥瞰マップ」を活用すると、より成功しやすい企画書の骨子が作れることが理解できたと思います。今回は実際に企画書の構成の書き方を紹介します。
企画の話は技術の話ではないため、エンジニアの方には関係が無いように感じるかもしれませんが、エンジニアで企画力が強くなると、社内外の組織を動かせるようになるので、自分自身の技術力を生かせるようになります。興味がある方は技術を学びながら、企画力も磨くとよいと思います。
企画書には基本構成がある
企画書には基本構成があり、多くが以下の構成になっています。
- 現状と課題
- 解決案
- コスト&スケジュール
- 投資対効果
この構成では、最初の現状と課題で、企画採択者に、この課題が重要であることを認識させる内容を書きます。その次に解決案を提示し、3番目に金額やスケジュールで現実的なことを説明します。そして最後に、いくら投資して、どれくらいメリットがあるかを説明し、企画としては完結します。
例えば以下のようなロジックの三角形があるとします。
このロジックの三角形では、自宅でリモートワーク用に使用するインターネット回線の料金を会社で負担してほしいというロジックの三角形です。これを例に前述の企画の基本構成を当ててみると、以下のようになります。
1.現状と課題
「現在、社員はリモートワーク用のインターネット高速回線を自宅にひいていないため、会社支給のスマートデバイスによるデザリングやFreeWiFiを使用している。回線速度が遅いため、業務に支障が出ている。」
2.解決案
「社員宅に会社費用でインターネット高速回線を引く。」
3.コスト&スケジュール
「2020年●月のXXX調査によると、回線速度●Mbps以下から回線速度●●●Mbps以上に改善することで、業務効率が20%向上することが分かった。全社員の業務効率が20%向上することで全体業績が20%向上するため、本件実施による期待効果は●●億円である。 一方全社員分のインターネット回線料金の総額は年間で●億円であるため、本件の投資対効果は年間●億円である。本件実施に当たり、全社員導入まで3か月の期間を要すると考える。」
上記の例は企画の基本構成の例ですが、読んでみて「メリットがあるなら実施しましょう」
と思えるような企画基本構成にすることが大事です。ここまで概念的なことばかり書いてきましたので、次号では実際の企画書をお見せしたいと思います。その企画書を見ていただくことで、より企画書のイメージがわけば幸いです。 それでは今日はこの辺で。